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まずは婦人科で相談してみましょう

婦人科で、心の症状をやわらげる薬を処方することもあります

眠れない、不安でたまらない、憂うつな気分になる、疲れやすい、イライラするといった症状は、実際のところ女性ホルモン
のエストロゲンの分泌低下による影響で起こってくるのか、それともうつなど心の病気などによるものなのか、区別がつきにくいケースが少なくありません。

簡単な診断方法としては、まず更年期による症状を想定してHRT(ホルモン補充療法)を行ってみます。これでほとんどの
症状がとれれば更年期の症状ということになりますし、HRTで治療効果がない場合は、ほかの病気の可能性も考えていきます。

一般に、のぼせやほてりなどの自律神経失調症状がおもな症状である場合は、HRTがよく効きますが、心の症状のほうがお
もであるときは、更年期による症状だけとは考えにくいものです。

また閉経後何年かたって、心の症状が出ててきた場合も、更年期の症状である可能性は低いと考えられます。

ただ、こうした方法を使っても、必ずしも厳密に区別ができないことがあります。更年期の症状と心の病気が合併しているケースも多いからです。そのような場合は、HRTと併用して、抗不安薬や抗うつ薬などを処方して治療していくことが少なくありません。

ストレスフルな現代は、誰でも心の病気にかかる可能性が

心の病気というと、いまだに特別な人、あるいは心の弱い人がかかる病気といった偏見があるようです。

けれども、ストレスの多い現代人に増えている神経症や心身症、うつなどの心の病気は、発症の条件さえあえば誰でもかかる
可能性のある病気なのです。とくに女性ホルモンの変動は、心の状態と密接な関係がありますから、思春期や出産直後、更年期などホルモンのバランスが大きく変動する時期は、心の病気にかかる女性が少なくありません。

ストレスや過労が続けば、心の免疫力が低下して、心も風邪をひくことがあるのです。心の病気にかかったことを恥じること
はありません。むしろ、「心もからだも疲れていますよ」とか、「いまのあなたは自分らしい生き方をしていませんよ」と、心がサインを送っていると受け止めて、積極的に治療していきましょう。心の病気もからだと同じようにケアが大切です。適切な治療を受けて、しかしあせらずに、「元気な自分」を取り戻してください。

甲状腺の病気でも、更年期と似た症状が現れます

甲状腺機能の障害でも、更年期の症状とよく似た、自律神経失調症状や精神症状などが現れます。

甲状腺機能障害には、甲状腺が一几進する場合(バセドー病など)と低下する場合(橋本病)などがありますが、いずれも症状がすすむと、強い不安感や焦燥感、気分の変わりやすさなどの精神症状が出てきます。

この病気の場合は、甲状腺機能障害の治療を第一にして、それにともなう精神神経症状は、それぞれ対症的に治していきます。

女性は、男性に比べて甲状腺の病気にかかることが多いので、婦人科や内科で甲状腺の検査をしておくことも大切です。