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ホルモン補充療法 Q&A

Q.婦人科以外でHRTを受けられる?

A.受けられますが、婦人科医との連携が必要です

最近は、内科や皮膚科などでもHRTを熱心に勉強して実施しているところも増えています。ただ、HRTを受けるには、子宮がんや乳がんを事前にチェックしたり、治療中も婦人科での定期検診が必要です。医師から話があると思い
よすが、婦人科と連携しながら‥HRTを続けていくことになります。

Q.HRTには健康保険はききますか?

A.更年期症状や骨粗鬆症治療には保険が適用されます

更年期症状に対する治療や骨粗耘症、萎縮性腔炎の治療の場合は保険が適用されますが、骨粗鬆症の予防や肌の若返りなどへの使用では、健康保険が適用されません。この場合は、自費扱いが原則です。

Q.HRTの費用はいくらくらいかかりますか?

A.保険適用の場合は、1か月数千円くらいでしょう

ホルモン剤そのものの薬代は、1か月約1000円程度です。保険が適用される治療なら、初診料や各種検査代などを含めて、初回は数千円~1万円くらいでしょう。

ただ、いまの保険診療では、ひとりの診療にゆっくりと時間をとれないのが現状です。そのため、自費診療で行うクリニックもあります。その場合は、初診で検査代、薬代などを含めると数万円かかることがあります。しかし、そのぶ
んじっくり話を聞いてくれたり、いろいろと相談してアドバイスを受けられるメリットがあります。

また医療機関によっては、大部分の診療は保険診療で行い、健康管理の指導やカウンセリングは、日をあらためて自費扱いで行うところもあります。医師との相性なども含めて選択してください。

Q.ホルモン剤を飲んで太ったりしない?

A.HRTが原因で太ったという報告はありません

太ったというケースで考えられる原因は、つらい症状が消えて食欲が出たことでしょう。いずれにしても、更年期以降は肥満が起こりやすいので、食生活を見直して運動を心がけることが必要です。

Q.月経があるあいだはHRTを受けられない?

A.更年期症状がつらいときは、閉経前でも受けられます

月経があっても、更年期の症状があって、血液検査の結果、卵胞刺激ホルモンの値が高く、エストロゲン値が低い場合は、HRTを受けられます。またそれほど数値が下がっていなくても、更年期の症状がつらい場合は、閉経前でも治療をはじめてかまいません。

Q.美容目的で早めにHRTをはじめたい

A.あまり早くからはじめるのはおすすめできません

エストロゲンは肌をみずみずしく保つ働きをしますから、HRTを行っていると、肌のつややかさを保つことができます。

でもだからといって、美肌のためにあまり早くから治療をはじめることはおすすめできません。卵巣が元気に働いているうちに女性ホルモンを補充すれば、卵巣がさばって働かなくなる可能性があるからです。

HRTは、卵巣機能が低下したときに、はじめて必要な治療法です。肌のつやはその副次的な効果と考えましよう。

Q.HRTを行ったら出血が。妊娠の可能性は?

A.排卵は起こらないので妊娠の心配はありません

HRTを行うと、月経様の出血がみられるために、再び妊娠の可能性があるのではと気になりますが、その心配は無用です。女性ホルモンを補充することで、子宮内膜が月経と同じような現象を起こしているだけで、一度衰えた卵巣機能が復活したわけではないからです。ただし、若い人で卵巣機能不全の治療のためにHRTを行う場合では、排卵が起こり妊娠する可能性が出てきます。

Q.HRTはいつまで続ければいい?

A.つらい症状がおさまって満足できたときが目安でしょう

更年期の症状の改善が目的であれば、つらい症状がおさまって快適な生活が送れると満足できたらそのときが「やめどき」と考えればよいのではないでしょうか。

ただし、骨粗鬆症や動脈硬化の治療のためにHRTを行っている場合は、途中で勝手に薬をやめてしまうと治療効果がなくなってしまいますから、医師の指示どおり治療を続けることが重要です。

Q.ほかの薬と併用してもよい?

A.風邪薬やビタミン剤などの市販薬は問題ありません

風邪薬や頭痛薬、ビタミン剤などの市販薬なら、併用しても大丈夫です。また婦人科では、HRTと併用して、個々の症状にあわせて、漢方薬や入眠剤(睡眠薬)、抗うつ薬などを処方することがありますが、この場合もまったく問題はありません。

ただし、前にもふれましたが、他科を受診するときは必ず医師にHRTを行つていることを告げて、相互作用のある薬が処方されたり、薬がダブつたりすることを避けてください。

Q.HRTをやめたら症状がぶり返しませんか?

A.ホルモン剤の量を徐々に減らしていけば大丈夫

HRTで使用する女性ホルモンの量は少量なので、リバウンドはありません。

しかし、エストロゲンが急激に減ったことで起こる、のぼせやほてりなどの急性症状があるときは、HRTをいきなりやめると、症状が再び出てくることがあります。

その場合は、少しずつ薬の量を減らしたり、服用する間隔をのばしていくなど、徐々に薬のない状態にもっていくようにすることがあります。からだには、生体内の環境を一定に保とうとする働きがありますから、ホルモン剤の量を徐々に減らしていけば、自然にその状態に慣れていくのです。

Q.骨粗鬆症予防などで長期間使って大丈夫?

A.長期治療の場合、がんの心配のない使い方をします

2002年に発表された米国の臨床試験報告に関する報道で「HRTを5年以上使っていると乳がんになる」と思い込んでしまった人もいるようです。

たしかにこのときの調査では、HRTを5年以上使った人は、そうでない人に比べて、がんの発症率が26%増えたというデータ結束が出ました。しかし、これはエストロゲン剤とプロゲストーゲン剤を連続併用した場合です。

骨粗鬆症の治療や予防目的などでは、服用期間が10生以上になることもありますが、このような場合は、弱いエストロゲン剤を単独で使ったり、薬の量を減らすなど、乳がんのリスクを抑える使い方をしますから心配はいりません。

Q.HRTをはじめたら、乳房が張って心配に

A.心配いりません。気になるときは医師に相談を

乳腺はエストロゲンの影響を大きく受ける部位なので、治療中に乳房が痛むことがあります。

心配はいりませんが、乳房が張って痛むようなときは医師に相談し、薬の量を減らしてようすをみるとよいでしょう。しこりかおる場合は、念のため専門医の検査を受ける必要があります。

Q.薬を飲み忘れたときはどうすればいい?

A.気づいたときに飲み、翌日からはふだんどおりに

飲み忘れに気づいたときに1錠飲んで、翌日からは通常どおりに飲んでいけばよいでしょう。

ピルの場合は、飲み忘れると避妊効果がなくなりますが、HRTは、減少したエストロゲンを補ってからだをサポートするために使う薬ですから、飲み忘れに対して、それほど神経質にならなくても大丈夫です。